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闘う言葉

片野坂知宏監督「ボールを動かしながら相手の弱点を突きたかった」

 

【記者会見】

天皇杯2回戦、同じJ2の山口さんを相手に戦った。山口さんもリーグ戦で好調で、われわれも良い形で積み上げている。今日のように拮抗しながら一瞬の隙でやられてしまうゲームになることは想定内ではあったが、非常に残念な結果で失点ももったいなかった。

われわれはリーグ戦でなかなか出ないフレッシュな選手を使って、チーム力の底上げをするとともに、山口さんを相手にしても良いゲームをすることが今後のリーグ戦に向けても良い詰み上げになるということで臨んだ。山口さんがどういうメンバーで来るかはわからなかったのだが、リーグ戦のメンバーが多く出場し、非常に厳しい相手で、なかなか自分たちの形を作らせてもらえなかった。それはわれわれのまだまだ足りないところだとわかったし、今日できなかったこと、もっと積み上げなくてはならないことを、出場した選手それぞれが感じた部分があると思うので、この敗戦をリーグ戦にもつなげていかなくてはならない。リーグ戦で出ているメンバーだけでなく、30人全員が一体感をもって自分たちのサッカーを突き詰めることが大事だと思う。

水曜日のナイターで山口まで来て最後まで声を嗄らして応援してくださった大分のファンやサポーターのみなさんは、天皇杯で勝ち進むことを楽しみにしていたと思うが、非常に申し訳ない結果になった。自分でも悔しい思いでいる。

今週日曜日にまたリーグ戦のアウェイ愛媛戦があるので、コンディション調整と気持ちの切り替えを行い、短い準備期間ではあるが、また勝ち点を積み上げられるように30人でやっていきたい。

——フレッシュなメンバーで臨んだ中で、監督ご自身の収穫は。

足りないものがわかったことが収穫だった。どういう相手が来ても自分たちの戦いが出来るように積み上げなくてはならないとわかった。なかなか出番のない選手を使った中で、個人差もあるが、良いプレーもあったし、まだ積み上げなくてはならないところもあった。そういった個人の部分でも見えたところがある。そういうところを生かして、足りない選手にはもっと突き詰めてほしい。出来たと感じている選手もいるかもしれないが、リーグ戦にも出場できるようにつねに準備してほしい。

そういった部分は次につながると思う。自分の中でも、見極めというか、現状の実力がわかった部分もあった。それを生かすために選手たちにフィードバックし、また積み上げていきたい。


【囲み取材】

——足りないものがわかったというのは。

やはり山口さんのプレッシャーは非常に速くて迫力もあるのだが、それでももう少しボールをつないでトライし、相手をひっくり返したりチャンスを作ったりしたかった。決定機がなかなか作らせてもらえずシュートも打てなかった。もう少し剥がしたかった。

——個の力量の問題か。

個人の判断と質もあるが、チームとしても相手が5-3-2で守備をしている中で、そのウィークポイントを自分たちで感じて、ボールを動かしながらそういうところを突きたかった。山口さんのプレッシャーに遭ったとともに、自分たちの公式戦での精神的プレッシャーの影響もあったかもしれないが。

——相手のシステムはどのあたりが狙いだったと考えるか。

3-5-2は練習試合でもやっていた。メンバー発表のときカズ(岸田和人)がいたので、2トップで来るとミーティングで話し、2トップ脇を取れるかどうかという狙いを伝えていたのだが、なかなかそこを上手く突けなかった。

ムン(キョンゴン)が初めて公式戦に出たこともあり、緊張やプレッシャーもあったと思う。オナイウくんとカズのプレッシャーなど山口さんの迫力あるプレスはJ2でもトップレベル。それを経験できたのは勉強代を払ったということでもあるかもしれない。そういう中でもトライしてほしかったが、後ろからの組み立てのところはDFライン3枚とムンには余裕がなかったし、ボランチももう少し受けてくれれば相手が前がかりになってコテ(小手川宏基)と(國分)伸太郎がフリーになり三幸くんの脇が取れていたのだが。(岩田)智輝も左サイドでプレーしたことはあまりなかった中で、点は取れたが、サイドの対応もあまり上手く出来なかった。

——ムン選手は至近距離のシュートはよく止めていたが…。

経験だと思う。それも覚悟でピッチに立たせてトライさせたので。CKのカブった場面も、普段からセットプレーやクロスには出てチャレンジしろと言っている。あのへんの軌道の予測や対応力に関しては、若い選手には経験が必要だし、ああいうことも起こり得るとは思っていた。

だから1点のリードでは足りないだろうと思い、追加点を取りたかった。CKの攻撃からの失点のところも、ちょっともったいなかった。失い方が悪く、リスク管理も出来ていなかった。前がかりになり、バランスが悪かった。もうちょっと対応できればと思う。

——残酷な話だが、後半は特に個の力量差のあるところを狙われた。

連戦なので相手もメンバーを替えてくるかなと思っていたが、やはり池上くんと高木くんが出てきてギアが上がり、嫌だなと思っていた。こちらも何かしようと考えていたのだが、まだまだ厳しい。

——姫野選手を下げたのは単純な疲労なのかバランスの問題か。

いずれにしても(姫野)宥弥は疲労すると思っていたのだが、ビハインドになって、コテと(川西)翔太の組み合わせのほうがいいかなと思ったのと、コテがあまりシャドーのところで生きていないような感じがあったので、前線にフレッシュな選手を入れてコテと翔太から配球しようと考えた。つなぎの部分でもコテのほうが翔太との関係で安定するかなと。紅白戦でも2人の関係はまあまあ良かったので、その2人にして、前にキヨ(清本拓己)やフジ(藤本憲明)ら走れる選手を置けば、相手が前がかりになってスペースがある中では、渡辺くんやビエイラの背後を狙ったり出来るというプランだったのだが。なかなか彼らを使えなかった。

——前線までボールが行かなかった。

疲労して後ろからつなげなくなったし、(ファン)ソンスやイム(スンギョム)もなかなか攻め上がれなかったり関われなかったり。そこも経験だと思う。キヨやフジにももうちょっと頑張ってほしかった。

——岸田選手は良かったのでは。

うん。ショウは右サイドが得意で、あそこで頑張ってくれた。智輝とショウをどっちを左右で使うか迷ったのだが、智輝には本当にチャレンジさせたという感じ。(國分)伸太郎も悪くなかったし(林)容平も頑張っていたのだが。

——普段トレーニングマッチでは一緒にやっているメンバーだと思うが。

やはり練習試合と公式戦との差があるだろうし、山口さんのプレスや攻撃の迫力はなかなか練習試合では感じられなかったと思う。山口さんもこれだけの成績を出しているチームなので、落ちない。タフだと思う。

——ここからさらに底上げを進めるために、どういうトレーニングを。

少しずつだが積み上げていかなくてはならない。今日出たメンバーを違うポジションで使ったり、ポイントで起用したりもしたい。レギュラーの中にはコンディションを落としているメンバーもいるので今日のメンバーが奮起してくれればと思っていた。頑張らせないと、シーズンはまだまだ半分以上ある。11人だけでは絶対に戦えない。ムンの勉強代とか後ろのつなぎの部分、アタッキングサードの部分。容平もシュートは打ったが、もっとアイデアを出して、もう少し怖い選手になってほしいとも思う。

——これでリーグ戦に集中することになる。

山口さんはすごい、中2日で岡山戦なのに。なんとか今日、延長戦まで行けば相手も隙が出来てくると思って粘り強くやろうと思ったのだが…。また頑張ります。

 

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