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勝利へのカギ

【坂井大将 AFCテュビズ移籍会見】セカイのサカイ、ベルギーへの旅立ち

 

8月3日、坂井大将がベルギー2部・AFCテュビズへと期限付き移籍することが発表された。6日17時30分から行われた会見の模様を、ここにお伝えする。

 

榎徹社長「難しい船出への決断を、クラブとして誇りに思う」

 
雨の中、また台風が接近している中にもかかわらずお越しいただきありがとうございます。坂井大将の旅立ちの日が来ているということで、よろしくお願いします。
 
人生の中ではいろんな大きな決断を迫られるときがあると思います。高校進学、大学、そして就職や転職をするとき。彼にとっては、まず小学校を卒業して中学に入学するときに大分に来ようと決めた、そのとき以来の大きな決断ではないかと思っています。
 
自ら、より苦しい、より難しい方に船出する決断をしてくれたということを、クラブとして誇りに思います。坂井選手には、体は小さいですが、もうひと回りもふた回りも大きくなって帰ってきてもらい、また力を貸してほしいと思っております。ありがとうございます。
 

西山哲平強化部長「クラブの宝をどうやって育成していこうかと考えた」

 
本日はお集まりいただきましてありがとうございます。
 
坂井大将という選手をクラブの宝と考えたときに、どうやって育成していこうかという観点から、今回の移籍を移籍を容認しました。
 
2020年にトリニータを代表して五輪代表としてプレーしてもらいたいというところから逆算したときに、この1年間を、シーズン中ではあるのですが、どういうふうに過ごすことが彼のサッカー人生において有益なのかということを考え、苦渋の決断ではあったのですが、本人の意志、そしてクラブの成長させたいという気持ちがあいまって、もしかしたらイバラの道かもしれませんが、海外にチャレンジしてもらうという決断をしました。
 
気持ちよく送り出したいと思いますし、たくましくなって帰ってきてもらいたいと強く思っております。
 
——オファーはいつ届いたのか。そして、なぜベルギーだったのかを教えてください。
 
この話に関しましては、あくまでも先方からのオファーで、こちらから持ちかけた話ではなく、それがたまたまベルギーだったということです。時期に関しては数週間前ということで、さきほども言いましたように非常に悩みましたし、本人も悩みましたが、かなりのスピード感をもって結論を出しました。
 
——先方からは坂井選手のどういうところを評価したと聞いていますか。
 
まず、代表での活動で注目されていたと聞いています。特に技術的な部分を強調して言われました。ただ、もうひとつ言われたことは、フィジカル的な要素はもっと鍛えていかなくてはならないかもしれませんよね、と。でも本人がそういった覚悟をもってくれるのであれば、是非とも欲しいと言われました。
 

MF 28 坂井大将「大分を強くするためにたくましくなりたい」

 
ベルギー2部のAFCテュビズというチームに、1年間、レンタル移籍することになりました。
 
僕自身、すごく悩んで、9年前の小学校6年生のとき、長崎から大分に出てきたときのことが蘇ってきました。あのときもこのような感じで決断した自分がいました。あのときは右も左もわからず、友達もいない状態で大分に出てきたんですけど、今回は右も左もわからない上に言葉もわからないし文化も違うところに身を置くことになります。それは自分の財産になると思い、すごく良い経験が出来ると思ったので、決断しました。
 
チームメートに自分の気持ちを伝えたときも、ニュースリリースでのコメントと同じく、素直に自分の中から出てきた言葉になりました。僕が大分に来た当時のようにJ1で輝き続けられるチームで中心になれるように、心・技・体でたくましく、ひと回りもふた回りも大きくなってきたいと思います。
 
失うものは何もないし、精一杯自分の力を出して、頑張ってきたいと思います。ありがとうございました。
 
——決め手になったのはどういうところですか。
 
海外でプレーできるチャンスはなかなかないと思うし、海外で暮らすという経験も、人生の中ではなかなか得られない。そう考えたときに、良い財産になり経験になると思って、いろいろな人に相談しましたが、最後は自分で決めました。
 
——ベルギーのサッカーの印象は。
 
ベルギーに限ってというよりもヨーロッパという感じですが、ヨーロッパのチームと対戦するときは、まずウイングの選手がスピードをもって仕掛けてくるなど、推進力のある選手がたくさんいるという印象です。
 
——そのベルギーで、どういったことを吸収してきたいですか。
 
自分の長所もしっかり出しつつ、ウィークポイントのフィジカルの部分で、海外でしか体感できない、学べないこともあると思うので、ベルギーの選手たちが球際でどう戦っているのかを見ながら、吸収して自分のものに出来ればと思っています。
 
——これからのサッカー人生をどのようにしていきたいか、またこの移籍をどういうステップとしたいかをお聞かせください。
 
大分からの代表として、東京五輪をはじめ、これから続いていく世界大会に出場したいと思いますし、大分がJ1で強いチームになるために、大分のために頑張りたいと思います。そのためにもベルギーで1年間、生活に慣れることだったり、言葉を覚えることだったりと、一からたくましくなりたいです。
 
——知らないところで暮らす不安はありませんか。
 
不安しかないです(笑)。長崎から大分に出てくるときも不安でしたが、友達はいなくても言葉は通じた。文化も日本だし、あのときは環境が少し変わっただけだった。でも今回は国が違って、言葉も文化も違う。まずはそういうところに慣れなくてはいけません。
 
とにかく言葉を覚えなくては向こうでプレーできないと思っているので、最初はジェスチャーもまじえながら自分の色を出して、チームメートにも僕を覚えてもらえるように頑張っていきたいです。
 
——レンタル延長のオファーがあったらどうするんですか。
 
難しいですね(笑)。でも、ステップアップできるのであれば悪い話ではないと思うので、そのときの自分に何が必要なのかをしっかり考えて行動したいと思います。
 
——ベルギーリーグについての情報を仕入れたり調べたりしましたか。
 
今季、神戸から来ている前田凌佑くんが、森岡(亮太)さん(ベルギー1部・ワースラント=ベフェレン所属)に僕のことを話してくれて、昨日、連絡させてもらいました。ベルギーに着いたら連絡してくれよと言ってもらえたので、最初は助けが必要かもしれませんが、ベルギーリーグのことなど聞きたいと思っています。
 
——いま考える範囲で、ベルギーでやっていくために何が必要だと思いますか。
 
やはり我を出すこと。日本では体験できないことを体験できると思うので、ベルギーで揉まれながら、生き残るために考えながらやっていくしかないと思います。
 
——これを成し遂げたいということは。
 
ピッチ内では、ポジションを奪う気持ちで。ピッチ外では、日常会話くらいは出来るようになってきたいと思います。
 
——U-20代表での経験はいかがでしたか。
 
大分で試合に出れていないぶん、代表で頑張るしかなかったし、どこで誰が見てくれているかわからないという気持ちでやっていました。今回、そのプレーを評価していただけたのはうれしかったです。
 
——テュビズの試合映像は見ましたか。
 
見ました。それほど後ろから蹴るような印象はなかったですが、縦に速くて、やはりサイドや前線にはスピードのある選手がいました。ただ、あまり試合をコントロールできていなかったので、そういう部分で落ち着かせるところを、僕が出来ればと思います。あの中に自分が入ったらどうしようと考えながら見ていました。
 
——向こうでは一人暮らしになるのですか。
 
多分。これまで一人暮らしをしたことがなくて、初めての一人暮らしが海外になります。それは僕も想像していなかったので、良い経験になるのかなと思って。
 
これまで代表で海外遠征はありましたが、集団行動だし、全部マネージャーがやってくれて僕らはただ動けばいいだけだったので、こういう感じで行くのは初めてです。縛られていない楽しみもあって、ワクワクもしています。
 
——向こうに行ってからのスケジュールなどは。
 
まだ何もわかりません。背番号も知らないです。今週開幕して、昨日が試合で負けてます。昨季の戦績は17勝6分10敗くらいで勝ち越しているので、中堅よりちょっと上くらいかなという印象です。2部リーグは8チームあって、ホームアンドアウェイが2周あるので、1チームと4試合することになります。
 
——移籍が決まってからの過ごし方は。
 
ここ1週間はすごく忙しかったです。国際免許を取りに行ったり、市役所に手続きに行ったり。こんなハードな1週間はなかったです(笑)。練習が終わってから寮に帰らずに、平日にしか開いていないところに全部行かなくてはならなかったので。
 
——相談した中で、いちばん印象に残っている人や言葉は。
 
いろんな人に相談しましたが、行かない方がいいと言う人は一人もいませんでした。(松本)昌也くんにも電話しましたが、背中を押してくれました。(内山)篤さんからも電話をいただいて「頑張ってこいよ、見てるから」と。そういう方々からいろんな電話をいただいて、自分は良い人たちから支えられているんだなと感じました。スエさん(末吉隼也)やハチくん(八反田康平)、ちーさん(千明聖典)からも連絡をもらって、みんなに「おめでとう」と励まされました。
 
——フランス語を話したことは。
 
いまはボンジュールとメルシーしか知らないです(笑)。向こうに行ったときにフランス語で挨拶すれば、少しは心をつかめるのかなと思うので、ジョークもまじえつつ行きたいと思います。飛行機の中で準備していきます。通訳はつけません。追い込まれた方が自分で覚えるかなと思うので。
 
——ベルギーチョコレートは好きですか。
 
僕はあまり甘いものが得意じゃないんですけど、(姫野)宥弥が「俺も行きたい」と言っていて。アイツは甘いものが好きだから、アイツが行くとブクブク太ると思います(笑)。ベルギーワッフルとかもあるけど、僕は甘いものが好きじゃないので、得はしてないですよね(笑)。でもいろいろ調べて、街並みや場所を見て、ちっちゃな街ですがブリュッセルも近いし、そういうところも楽しみながら生活したいです。電車に乗ったりもしたいです。
 

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