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今節の見どころ

しびれるシチュエーションで迎える“天敵”との一戦は、さらなる成長への試金石

 

地道に、しかし着実に勝ち点を積み上げながらプレーオフ圏を目指すチームを勢いよく追い上げてきたのが、現在3連勝中と好調の千葉だ。明治安田J2第39節は、相性最悪の“天敵”との対峙となる。

 

因縁深い“お犬様”との大一番

 
よりによってこのシチュエーションで、千葉をホームに迎えることになった。今季残すところ4試合、J1昇格争いは最後までもつれそうな混戦状態。我が軍は5戦負けなしで現在8位。プレーオフ圏内の6位まで勝ち点1差と、堅実に歩を進めている。
 
そんな今節、ホームに迎え撃つ千葉との過去のリーグ戦対戦成績は、2勝4分19敗。ホームではさらに分が悪く、2分10敗と勝ちがない。どれだけ監督や選手が入れ替わっても拭いきれずに来た相性の悪さは、千葉の生え抜きで2012年から2年間、大分でプレーした村井慎二も「ジェフ時代の大分遠征は、勝つ気しかしなくて本当に楽しかった」と振り返ったほどだ。大量失点で屈辱的に敗れた試合も複数回経験しており、今季J2第21節のアウェイでの前回対戦も1-4で苦杯を舐めた。
 
過去2度のリーグ戦勝利は、J2降格した09年と、J1昇格した12年。09年は最後の最後で順位が入れ替わって千葉が最下位となり、12年はさらにJ1昇格プレーオフ決勝で対戦して終始一方的に押し込まれながら、カウンターからの林丈統の美しいループシュートで見事にJ1昇格を勝ち取った。つまり、クラブ史の要所では勝利している。
 

前回対戦時とは違うと全員が感じている

 
…と、因縁めいたことを長々と書き連ねたが、今週の選手たちからは、特に苦手意識やプレッシャーを感じている様子は見受けられなかった。前回対戦の苦い記憶もすでに過去のものとしてとらえ、「いまの自分たちにはこれまでやってきた積み上げがあるので前回対戦の時とは違う」(鈴木惇)と前向きだ。
 
第21節はフクアリで醸し出されたアウェイの雰囲気にのまれ、硬くなった部分もあった。守備を安定させるために敷いた5-3-2のブロックというオプションも当時は上手く使いこなせず、片野坂知宏監督も「準備不足だった」と口にした。
 
あれからチームは一試合ごとに経験を重ね、戦術を浸透させながらオプションを増やし地力を養ってきた。今節は因縁など意に介さず、シンプルに今季のチームの成長度合をはかる試合になりそうだ。
 
先週とは打って変わって好天に恵まれた中、選手たちは気持ち良さそうにトレーニングに集中していた。
 

千葉の強力な攻撃陣がどういう並びで出てくるか

 
今季から指揮をとるフアン・エスナイデル監督の下、勝ったり負けたりとなかなか波に乗れずにいた千葉だが、ここ3試合はシステムを変更したことが奏功したのか、第36節・岡山戦を3-1、第37節・松本戦を5-1と、堅守のチーム相手に大量得点で圧勝。前節・福岡戦は1-0だったが、守護神・佐藤優也の好調も光り、主砲・ウェリントンを退場に追い込むなど、2位・福岡に、点差以上のダメージを与えた。
 
今季はアウェイでの勝率が悪い中、九州アウェイ連戦の1戦目で強豪を倒し、“お得意さま”の大分へと乗り込んでくる千葉は、間違いなく難しい相手だ。特に前線に並ぶ攻撃陣の個の能力は高く、個々の判断やアイデアで質の高い攻撃を繰り出してくる。ここ2試合では船山貴之のトップ下がハマっている感触。得意のサイド攻撃では、清武功暉、為田大貴の“大分アカデミーOB組”が、それぞれのストロングポイントを発揮している。
 
清武と同期で特に仲の良い岸田翔平は「相手が嫌がるプレーをする。守備も頑張り、球際では負けん気の強さをむき出しにしてくる。同じチームにいれば心強いが、対戦相手となると本当に嫌。ボールを持ったときも上手くて、良い状態でボールを持たれたが最後、状況を見ながらプレーしてくるので、1対1で飛び込めない。粘っこく対応するしかない」と清武を語る。「タメはタメで厄介な選手」と、後輩にも警戒を緩めない。
 
他にも町田也真人や矢田旭ら、間で受けて前を向き絶妙にパスを出せる選手が揃っており、大分にとってはバイタルエリアの守備が重要なポイントとなる。複数オプションも装備しているチームに、指揮官がどうケアさせるかが楽しみだ。
 

チームコンセプトを貫いて勝利をつかめ

 
これまでは強力なポストプレーヤータイプのFWがいるチームに苦戦を強いられてきたが、前節の松本戦では、DFリーダーの竹内彬が、相手の起点である高崎寛之を見事にケアして仕事をさせず、主導権を明け渡さなかった。
 
それについて竹内は「いままでは最悪のシチュエーションが起きないよう想定して対応していたが、自分なりにちょっとだけ考え方を変えて、自身の責任の下で良いチャレンジが出来るようにした」と明かす。球際への果敢なチャレンジがラインの後退を防ぎ、布陣全体を前へと押し上げる力につながっていくようだ。
 
攻撃に関しては、いつもどおり、相手の変化や状態を見ながらボールを動かして攻めることを徹底していく模様だ。ここ3試合の千葉は4-2-3-1のシステムがハマっているが、今節はクラブから公式戦4試合出場停止の処分を受けていた熊谷アンドリューが復帰してくることもあり、また中盤の形を戻す可能性も皆無とは言えない。
 
システムの噛み合わせや相手の個々の戦力の特徴を踏まえた中で、どうボールを動かしどう変化させて誰がどこを突くか。ブレずに追求してきたチームコンセプトを貫けるよう、ミーティングで伝えられた情報と戦術を、ピッチで確認し、チームは今節の“決戦”へと向かう。
 

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