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産官学連携で取り組む「サステナビリティ共創プロジェクト」2025年度SROI分析結果と締めくくり報告会を実施 〜環境価値を含む多面的評価でSROI2.86を確認〜

株式会社大分フットボールクラブ(以下、大分トリニータ)は、ネットワンシステムズ株式会社(以下、ネットワンシステムズ)と協働して推進する「サステナビリティ共創プロジェクト」の2025年度(※1)の活動を総括し、締めくくり報告会・ワークショップを2026年1月27日にnetone valley(東京都品川区)で開催しました。
※1 株式会社大分フットボールクラブは、2月〜1月を事業年度としています。

2025年度SROI分析結果:SROI2.86を確認(概要)

2025年11月23日ホーム最終戦「ネットワン未来共創サステナブルDAY〜子どもたちの未来のために〜」で実施した共創イベントについて、専門家(中京大学塚本拓也准教授・筑波大学松尾博一助教)の協力のもとSROI(※2)分析を行いました。
• 社会的価値(People / Community):SROI 1.37
• 社会的+経済的価値:SROI 2.81
• 社会・経済・環境を包含した総合値:SROI 2.86
昨年度(総合4.21)との変動は、評価対象の拡張(環境的価値の追加)、イベント規模拡大によるインプット増、情報発信強度の変化が主因であり、専門家からは「多面的な評価として意義の高い結果」との評価をいただきました。


※2 SROI(Social Return On Investment)とは、社会的投資収益率をいいます。社会的な価値を金銭的に評価し、その投資がどれだけの社会的価値を生み出したかを測定する指標で、プロスポーツチームの社会的な価値の定量化等に利用されています。詳細な数値・分析内容はネットワンシステムズ株式会社作成の成果リリースをご覧ください。

ネットワンシステムズ株式会社のリリース
ネットワンシステムズ、 Jリーグ大分トリニータとともに地域共創イベントの社会的インパクトをSROIで可視化 | ネットワンシステムズ

今年度の成果(大分トリニータ サステナビリティ共創プロジェクト)

2025年は、クラブ・企業・大学・自治体・学生が一体となり、年間を通じて6領域の共創アクションを実施しました。以下に主な取組をまとめます。

① 持続可能な移動手段:グリーンアクセスキャンペーン(11/23ホーム最終戦イベント)

● サステナウォーキング(高城駅 → スタジアム)
• 参加者:42名
• 内容:JR高城駅〜スタジアムまでの5.5kmを歩いて体験
• 参画:大分大学経済学部、JR九州大分支社、大分バス株式会社

● シャトル de GO!

• 利用者数:1,638名(往路767/復路871)
• シャトルバス運営の継続について新たな課題を発見
• 参画:大分大学経済学部、大分バス株式会社、JR九州大分支社

② 使い捨てプラ削減:デカボmyスコア(9/20・10/19)

• 参加者:982名(9月558/10月424)
• CO₂削減の“見える化”体験が好評
• 選手も参加し、参加者との交流や興味関心が高まった
• 参画:九州博報堂(Earth hacks)

③ ゴミの削減・管理:スタジアム エコステーション(11/23ホーム最終戦イベント)

• 利用者:500名
• 回収量:21kg
• 回収率:68%
• ゴミ捨て場を撤去し、分別指導員を配置した新たな運用にチャレンジ
• 参画:株式会社環境整備産業

④ 気候変動対策の啓発:セーフティアイスプロジェクト(8〜9月)

• 気候変動対策に重要な2つの要素「緩和・適応」をテーマに、氷袋を配布し熱中症対策を啓発
• 4試合で実施し、予定配布数を完了
• 氷袋デザイン

⑤ 自然・生態系の保全:大分スポーツ公園での環境活動展示(11/23ホーム最終戦イベント)

• スタジアムで環境循環の展示・ビオトープ保全の紹介
• 参画:日本文理大学工学部(池畑義人教授)

⑥ アップサイクルワークショップ

• 参加者:159名
• チームで廃棄予定であった備品(サッカーボール)をアップサイクルし、キーホルダー制作のワークショップを実施
• 参加料合計79,500円は佐賀関地区大火災義援金へ全額寄付

報告会・ワークショップの開催(2026年1月27日)

報告会には、ネットワンシステムズ、参画企業、大学、自治体、メディア関係者、学生など約50名が参加し、以下の内容を共有しました。

● SROI分析結果共有

専門家より、今年度の評価・改善ポイント、次年度に向けた視座が提示されました。SROIの数値としては前述のように示され(SROI=2.86)、今年はサステナビリティ(持続可能性)を主な視点として検証を行ったこともあり、今後の大分トリニータの取組にとっておおいに参考になりました。
次のステップとして、「大分トリニータサステナビリティ方針(仮称)」を策定することとなり、その方向性について産学官の参画団体から多角的な意見も交わされるなど、建設的を行うことができました。

● 各ステークホルダーからの提案

• 大分大学:移動手段の改善提案(サステナウォーキング/シャトルde GO!の検証結果を踏まえた提言)
• 日本文理大学:大分スポーツ公園での環境保全活動の展望(定量評価の導入検討)
• 帝京大学::TUP(トリニータ・アップサイクル・プロジェクト)構想(廃棄予定のチーム使用日品等をアップサイクルし、環境 × 福祉 × 地域経済 × トリニータの循環モデルを構築)

● 意見交換

各社・各大学から、次のフェーズへ進むための具体的課題と実行可能性について議論されました。「ウォーキングイベントにゴミ拾いをプラスしてはどうか」「来場までのコースに名前を付けたら面白い」など、参画各団体からも前向きな意見、質問も投げかけられました。

大分トリニータとしての今後の展望

• クラブサステナビリティ方針の策定(People/Planet/Community の三本柱)
• 方針に基づくPoCの実践・KPI設計
• スタジアムを起点とした地域共創モデルの深化
• 次世代を担う子どもへの継続的な教育・啓発の展開
• 産学官連携を基本とした共創コミュニティの強化

今年度の取り組みは、多様なステークホルダーが協力し、実践を通じて地域の未来への一歩を積み重ねる一年となりました。締めくくり報告会では、大学生にも進行役として参加いただき、世代を越えて意見を交わす場が自然に生まれました。
大分トリニータは、クラブ理念である「サッカーを通じて、大分の活力に貢献する」の実現のため、People/Planet/Communityを軸にホームタウン地域社会の持続可能性のため、皆さまと共に、スタジアムから地域へ価値を広げる取組を今後も着実に進めてまいります。

【本件に関するお問い合わせ】
株式会社大分フットボールクラブ ソーシャル事業部
担当:橋本 宏太郎 097-554-2250

本事業は、Jリーグサステナビリティ事業活動助成金制度を活用して実施されました。