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闘う言葉

【記者会見】下平隆宏監督「細部の詰めのところがこの結果につながっている」

 

先制したものの4失点して、非常に悔しいゲーム。納得の行かないジャッジもありながら、本当に悔しい思いをしている。長崎まで駆けつけてくださったサポーターが最後まで応援してくださったことを非常にありがたいと思うし、選手たちが1点を返すために最後まで走って攻撃を続けてくれたことに関しても、まだまだ次につながるゲームだと思う。

いい形で先制した後、ちょっとエアポケットのような感じでボールが入り、クリスティアーノに素晴らしいゴールを決められた。それでもまだまだゲームとしてはこれからというところで、前半終了間際のPKのシーンは僕はハンドじゃなかったんじゃないかと思っているし、J1であればおそらくVARで取り消されていたと思う。そういうジャッジのところで選手たちも少しストレスを抱え、その1失点が少し重くのしかかった。

後半も変わらず自分たちのペースで、あとはカウンターにしっかり気をつけながら攻撃し続けようと臨んだのだが、ちょっと焦って攻撃が早くなってカウンターを食らってしまったり、特に警戒していたクリスティアーノのカウンターにやられてしまったので、そういったところで予測して準備してきたものが出せなかった。相手のほうが上回っていたという言い方も出来るが、そこに関しては残念だった。

ただ、まだまだ改善する余地はある。選手たちも今日の試合に向け本当に気合が入っていて、いい雰囲気で入り、ああいう先制点にもつながったのだが、そういった中でしっかり勝ち切れるチームになっていかないと、この厳しいJ2というリーグは簡単には勝たせてくれないと、つねづね実感している。また選手たちと切り替えてやっていきたい。

——攻撃は続けたがシュートシーンに至る場面は少なかったことについて。

攻撃はボールを保持したいというところはあるが、相手も当然守備を固めていて、どこのチームもそこはしっかり守ってくるので、簡単には崩せない。そういった中で、自分たちが攻撃する→相手ボールになった→その瞬間、また切り替える。そこで自分たちのボールにして2次攻撃、3次攻撃をする。相手がバランスを崩している間に攻撃するというところで、次の手が出てくると思う。

そこが、今日は長崎さんにカウンターで持っていかれたというシーンが多くなった。警戒していた2トップのところで収められていたというところもあると思うが、ペレイラの失点につながったシーンなどはすごくもったいないなと。あのジャッジがどうだったのかというのはちょっとあるが、そこから攻撃をし続けて相手の足を止め、圧迫した状態まで持っていければいちばんベストだと思っている。

——最初の狙いや采配の意図はロジカルだったが、それが機能しないゲームになったと感じたが。

特に前半、右サイドでのボールロストがちょっと多かったところがあり、また1点リードされたというところもあってちょっとメンバーを替えて、後半に入った。

選手たちには今日のゲーム前に「いいゲームをしていてもそれだけではなかなか勝点が転がってこないということが、シーズンの中では当然ある。その中で、岡田武史さんの『勝負の神様は細部に宿る』という言葉が僕は大好きなのだが、本当に細かいところ、特に戦うところでセカンドボールや球際といったところを、そもそも戦術の狙いどころでしっかりやってくれないといけないという話をしてあった。

そこはすごく意識して、選手たちもいい状態で入れたと思うのだが、やはり細部の詰めのところがこの結果につながっていると思う。決して1-4というスコアになるゲームではなかったと思うし、自分たちがリードした中でもうちょっとゲームをコントロールできれば勝てたゲームだったとも思う。またこれをしっかり続けながら、次は勝てるゲームにつなげていきたい。