MF 6 弓場将輝「僕が小さいときに見ていた光景をようやくピッチで経験できた」

 

——前半、セカンドボールを拾いまくっていた。

予測していた。相手の中盤3枚が上手いので、ボールを渡したくないというのもあり、（野嶽）惇也くんと2人で頑張ろうと話し合っていた。

——野村選手が相手のアンカー脇で受けるなどクサビがよく入っていたが、狙っていたのか。

フィーリングだった。ノムくんはやっぱり上手いので。ノムくんのほうが自分たちの立ち位置を見ながらプレーしてくれる。僕らがやりたいようにやっているのに合わせてプレーしてくれている感じなのですごく助かっている。

——前半あれだけペースを握りながら決定機を逃し続けた。

あれだけ入らなかったら後半はなんとなく悪い雰囲気になってしまうのかなという気もしたのだが、今季のチームの雰囲気的にそうではなかった。後半に勝負を懸けられるだけのパワーを持っているという勢いを感じている。

——後半立ち上がり、プレスがハマらない時間帯があった。相手の立ち位置か。

相手がちょっと2ボランチ気味にやってきたのかなと思う。僕か惇也くんが前に出たその裏を上手く使われはじめた。その後、僕が出たあとは惇也くんが広い範囲をカバーしてくれたし、惇也くんが出たら僕がカバーするような感じで対応できた。

——いいタイミングでの先制点。振り返って。

自分のキックでああいうチャンスが出来たのはすごくうれしい。もっと練習してペレイラのヘディングが直接入るような形を作れたらと思う。自分はそこまで狙って蹴れるほどの技術はないので、感覚で自信を持って思い切って蹴ることをイメージした。

——得点が動いた後、相手が選手交代してシステムも変えてきた中で、チームの意識はどのように変わっていったか。

相手の前線に外国籍選手が入ってきたとはいえ、うちの後ろも強いので、そこは別になんの心配もなかった。ビルドアップ時のイージーなミスはしてはいけないなということだけ考えていた。

——構える守備にシフトしたときは、どういう判断だったのか。

ノムくんが「疲れてもう（プレスに）行けないかも」、惇也くんも「ちょっと足がキツい」と言ってきたので、ノムくんと「引くのもありかもね」と話した。でも、引いた時間帯でもそこから押し出していけるような強度は、もうちょっとチーム全体で出していければ、もっと楽な展開には出来たと思う。

——相手が外してくれて助かった場面もあった。

ラッキーだったなと思う。自分たちが一体感を持ってやり続けた結果、相手が外してくれることにもなったのかと思う。

——連勝スタートとなった。

マジで大きい。次も勝てば3連勝。でも、意識せずに次の試合に勝つことだけに集中してやっていきたい。

——1万5000人超の声出し応援はどうだったか。

ハンパないッスね。すごいッスね。僕が小さいときに「すごいなー」と思いながら見ていた光景を、ようやくピッチの中で経験できた。うれしかった。