TORITENトリテン

闘う言葉

DF 2 岡本拓也「一個ずつの甘さがピンチに繋がってしまう」

 

——立ち上がりすぐに守備を変えたと思うが、あそこはどういう判断だったか。

GKを使われると難しいなとすぐにわかって、まずはしっかり無失点に抑えることが大事だと思ったので、構えてからのほうがいいという判断だった。ただ、ボールを持っていかせる方向が定まらなかった。

——定まらなかったのは相手の上手さもあったのか。

それももちろんあった。でも形云々よりもシンプルに個人の力で負けていた。

——前からプレスがかからず後ろに重くなってしまった中でボールも繋げきれていなかった。どう押し出していきたいと考えていたか。

現状、真ん中で持たれているときに押し返すのは無理だと思い、いかにサイドに持っていかせて、そこで寄せて下げさせるかだと思うのだが、1トップの周りで数的不利を作られ、前進されてからサイドに振られるので、どうしてもサイドも行き切れず、ちょっと難しかった。

——前半は相手の右サイドに多く攻められたが左サイドの守備はどうでしたか?

相手もローテーションして後ろから上がってくると数的不利を作られやすく、どうしても人に引っ張られてしまうので、DFラインは引っ張られて広くなっていた。ボランチもボランチに出てきたので真ん中が空いたりしていて、もうちょっとぼかしながら埋めることが必要だった。

——ミラーゲームでの難しさが出た。

ミラーだからこそ。それがミシャ式の狙いで、そこからコンビネーションを生かしてくる。

——個の局面で負けていたことについては。

あれくらいやるのが普通にJ1のレベルだと思うし、それにビビっているようでは先はない。プレーをやめてしまう、判断をなくしてしまう状況が増えたので、それでは押し込まれても仕方ないと感じる。

——千葉と水戸という上位で争っているチームとのラスト2戦になりますけど、
そういうところもスタンス的なものというか、身構えも含めてどういう風に戦いたいですか?

もう本当にやるしかないし、何回も言っていると思うが、日頃の練習の1本のパス、1本の寄せるスピード、体を張るところ、出るところといった一個ずつの甘さがこういうピンチに繋がってしまう。それを自分たちで理解し、差があるということも理解しないといけない。その中でもっと自分たちで積み上げていかないと、形云々とか戦術とかに言う前に、まず一人一人の意識が足りないと思う。そこがないと戦術も何もない。それは僕も含めて、全員でやらなくてはならない。