変えたい流れ。7戦連続無失点、無敗の名古屋の堅守を攻略する
相手のハイプレスに苦しみながら徐々に盛り返すも1点が遠かった前節・神戸戦。それから中3日、今節は3試合ぶりに帰ってきたホームで、堅守・名古屋を迎え撃つ。
名古屋の堅守攻略はチャレンジの格好の場
第5節からC大阪、広島、川崎F、神戸と、好調を維持する上位陣との対決でリーグ戦4連敗中のチーム。今節の相手は名古屋で、まさに現時点で1位から5位を占めるチームとの対戦が続くことになった。
2位につける名古屋は8節までを終えていまだ無敗。開幕6連勝後、ここ2試合はドローで少し足踏みしているが、第2節以降は7試合連続無失点で、現在、2014年の浦和と並ぶJ1連続無失点記録となっており、今節、大分が得点できなければ、記録を単独へと伸ばすことになる。
大分としてはなんとしても意地を見せてそれを阻止したいところ。守備では大崩れしないものの攻撃はいまだ課題克服の途上というチームにとって、名古屋の堅守攻略は、格好のチャレンジの場とも言える。
タレント並ぶ相手には守備力も求められる
もともと無闇にシュートを打たず、しっかり崩してから仕留めにいくチームスタイルなので、どうしてもシュート数は少なくなりがちだが、やはり得点機はもう少し増やしたい。ただ、まだ勝点という結果には結びついていないが、試合ごとにオプションも増え、少しずつ手応えも感じられつつある。
前節も試合序盤は相手のハイプレスを受けて攻撃の形を作れずにいたが、時間経過とともに活路を見出し、前半の終盤には押し込む時間帯も作れた。肝心の絶好機をクロスバーに弾かれた渡邉新太は試合後にヘコんだ表情を見せていたので、今節はそのぶんも上乗せして得点に期待したい。
名古屋は川崎Fとは異なるタイプのチームだが、「守備陣は守備陣だけで守れるし、攻撃陣は攻撃陣だけで点が取れる」レベルの個々の強度がそのスタイルを支えている点は共通している。その上で、マテウスと並び3得点を挙げて現在チーム得点ランク首位に、ボランチの稲垣祥の名。左SBの吉田豊の攻め上がりの脅威もあり、今季はまだ得点のない柿谷曜一朗やガブリエル・シャビエル、齋藤学らも虎視淡々とゴールを狙っていることを考えれば、大分も守備にかなりの労力を割かれることになるだろう。
全員で攻守に一丸となって戦う大分が、1でも勝点を拾うことを目指すか、ホームの意地で勝点3を取りに行くか。いずれの展開になっても熱戦必至。難しい試合になったとしても、攻守両面で思い切りのいい戦いぶりを見せてもらいたい。90分後に歓喜を分かち合えたら最高だ。