グレイソン大分デビュー秒読み&ペレイラ出場停止で迎える中断直前のリーグ戦

前節の長崎戦に続く、今節は鳥栖とのアウェイでの九州ダービー。ペレイラ出場停止で最終ラインの並びが変わる中、グレイソンの大分デビューも期待される、中断前最後のリーグ戦だ。
ペレ出場停止。最終ラインの並びは
前節の長崎戦でイエローカードを提示されたことにより、今節はペレイラが累積警告で出場停止。16日には天皇杯3回戦・FC東京戦も控えており、中3日での連戦でコンディション不良の選手もいる中、最終ラインの並びが気になるところだ。
長崎戦は敗れはしたものの、ベースとしては攻撃に繋がるいい守備が出来ていた。今節も前節に続いて3-4-2-1同士のミラーゲームとなる可能性が高く、メンバーが変わっても前節のようなアグレッシブな守備を攻撃へと転じていけるかが焦点となる。トレーニングでも、守備から切り替えたあとの攻撃に重きが置かれた。
7月7日に第2登録期間がスタートしたため、6月24日にチームに合流した新戦力・グレイソンも今節から出場可能に。昨年5月に左膝前十字靱帯断裂、左膝外側・内側半月板損傷で手術後全治約8ヶ月という重傷を負い、ブラジルへと一時帰国して治療とリハビリに専念してきたストライカーだが、4月に岡山で戦列復帰。現在は負傷自体は完治しており、コンディションアップ中という状態だ。トレーニングマッチで徐々にプレー時間を増やしたグレイソンは今週のゲーム形式のトレーニングでも存在感を発揮。チームの抱える得点力不足の課題克服へと、化学変化を起こしてくれることに期待したい。
今季初の3連勝を狙う鳥栖
ホームでの前回対戦では1-0というスコア以上の内容での完勝だったが、そこから調子を上げた鳥栖は着々と勝点を積み、ここまで10勝6分6敗の勝点36で7位。現在3戦無敗で3連続クリーンシート、前々節・いわき戦、前節・千葉戦と2連勝中だ。2連勝は今季4度目だが3連勝はまだなく、今節はそれを期してホームで待ち構えていることと思われる。
5月に渡邉綾平と平瀬大を期限付き移籍で放出し、6月には2人の外国籍GK、ヤン・ハンビンとアルナウも移籍。加入のほうは6月23日にガーナ生まれのFWマイケル・クアルクの獲得が発表された。178cm72kg、ブラジルのフォルタレーザECなどでプレー経験のある20歳だが、どのようなプレーヤーなのか、そして今節のJリーグデビューがあるか否かも謎のままだ。
前回対戦のリベンジを誓う鳥栖は今節こそ、前回は大分が封じたハイプレスとビルドアップの質や強度を高めて臨むはず。それに大分がどれだけ対抗し、上回っていけるかが勝敗の分かれ目になる。
チームは第18節の甲府戦以降、白星から遠ざかっているが、攻守両面で改善が見られている現在、グレイソンの加入も梃子にしながら、勝利して4日後の天皇杯に勢いを繋げ、リーグ中断を迎えたい。
試合に向けての監督・選手コメント
■片野坂知宏監督
前節出来た守備はわれわれのベースなので継続し、根幹を崩さずにいい守備からいい攻撃へと繋げていきたい。今週の攻撃のトレーニングも継続して意識づけしながら、選手たちに求めた。
鳥栖さんは守備も前から来るし、攻撃も距離を短くしていろいろとやってくる。駆け上がれる選手もいるし、質の高い選手が揃っているので、われわれはしっかりと11人が組織としてどう戦うかを共有しておくことが大事。リーグ戦は甲府戦以来勝っていないので、やはり勝って中断を迎えたいのと天皇杯に向けても勢いづけていきたい。
■MF 38 天笠泰輝
今節は前節から最終ラインのメンバーが変わることになるが、布陣をコンパクトに保って距離感を近くしておけばみんなが繋がってプレーできるので、それを意識していきたい。おそらくミラーゲームになるので対人のところはすごく大事だし、攻守ともに球際で負けないことがいちばん。前節からの積み上げもしていかないといけないし、長崎戦の負けをしっかり生かせるゲームが、今節の鳥栖戦だと思っている。自分たちがやるべきことをしっかりやることが勝利に繋がるはず。
グレイソンはしっかりボールを収めてくれる。僕が前を向いてグレにしっかり付けるだけでワンテンポ、ツーテンポ遅くなって僕たちも前に関われるシーンが増えていくと思うので、グレに付けてから3人目になったりサポートしたりしていきたい。
■FW 11 グレイソン
チームへのフィットに向けて、スタッフや選手、みんなからいろいろアドバイスをもらえていてありがたい。チームに合流してからの2週間はウインドウが開く前で試合に出られなかったので、いまはモチベーションがMAXになっている。昨季は大きな怪我をして本当に苦しかったが、いまは100%回復している。コンディションのほうは試合に出るたびに上がっていくと思う。
大分に来てから公式戦を見ながら少しずつ、一人一人の選手の特徴を把握している。どういうボールを出すのがいいのか、どういう動きをしているのかを見て、仲間たちにアドバイスももらいながら自分もそれに合わせてトレーニングしてきたので、今節、いきなりピッチで合わせても問題なく合わせられると思う。