3連勝からの今季初のアウェイゲーム。好敵手ロアッソと新体制対決へ

第1節の代替開催にともなう3連戦のラストは、今季初のアウェイゲームで隣県のライバル熊本へ。敵将はかつて悲喜交々をともに経験したあの人だ。
ホーム3連勝からの初のアウェイゲーム
開幕からのホーム3連戦を3連勝したチーム。いずれも2-0と同じスコアだが、内容は相手のスタイルに応じて、それぞれ大きく異なる様相を見せた。1戦目の相手は攻撃志向が強くしっかりボールを繋いでくる4バックシステムの北九州。2戦目の鳥取と3戦目の滋賀は同じフォーメーションで軸足を守備に寄せており、質の高い鳥取と明確に勢いのある滋賀と、中2日の連戦で対峙した。
「毎回違う相手との違う状況を1戦目から2戦目、2戦目から3戦目が積み上がっているかどうかと言われると、測れない部分も多い。ただ、すべてのゲームが、いまのこのチームにとっては経験値になっている」と四方田修平監督はここまでを総括する。
今節は4戦目にして初のアウェイゲームで、また異なるスタイルの熊本との対戦だ。大木武前監督時代から育ったポゼッション技術の高い戦力を並べ、今季からは片野坂知宏監督がバランスを整えて戦っている。
相手に合わせ守備をハメてくる熊本
熊本は第1節のホーム山口戦に2-1で勝利。第2節はアウェイで鳥栖と対戦して1-1でPK戦にもつれ込み敗れた。前節はホームに北九州を迎え、開始直後に背後への抜け出しを許して失点したが、前半終了間際に追いつくと後半に3得点し4-1で大勝している。相手に合わせて基本フォーメーションを変えており、対山口では3-4-2-1、対鳥栖では4-2-3-1、対北九州では再び3-4-2-1。大分戦の予想フォーメーションは3-1-4-2となっているが、実際はどうなるか。
前節から1週間、しっかり準備期間を確保してのホーム連戦という熊本とは裏腹に、3連戦3戦目の大分は、選手たちのコンディションが気になるところ。25日に行われた第1節・滋賀戦から中3日での今節に向けて、26日には滋賀戦で主力として戦ったメンバーを休ませ、冷たい雨となった27日も疲労が蓄積した選手たちは早めに練習を切り上げた。個々の状態を見極めながら勝てるメンバーをチョイスすると指揮官が話す中、誰がピッチに立つことになるかが楽しみだ。
敵将の片野坂監督は2016年から2021年まで、そして2024年から2025年夏まで大分を率い、J3優勝を皮切りにJ2・J1昇格、J2降格、天皇杯準優勝、そして2年連続のJ2残留争いと悲喜交々をともに経験してきた、ファンやサポーターにとっても馴染み深い存在だ。選手たちの中にも、恩返しの意味も込めて勝利を期す者が多い。
一方、四方田監督にとって熊本は、札幌時代に毎年、プレシーズンのキャンプで訪れた地。「第3の故郷くらい」と呼ぶ、慣れたスタジアムに乗り込む。初のアウェイゲームだが「大分のサポーターも大勢来てくれると聞いているのですごく心強い」。赤の本拠地へ乗り込む青の闘志を前面に、敵地でも勝利を掴みたい。
試合に向けての監督・選手コメント
■四方田修平監督
やってみないとわからない部分もあるが、熊本は攻撃か守備かに偏りのあるチームではなく両方に力のあるチームだと思う。プレッシャーも結構早いので、そこを剥がしていけるかということはひとつ。逆に熊本はしっかりと繋いでくるチームなので、そこに自分たちがいかにプレッシャーをかけられるか。考えることはお互い同じではないかと思う。
熊本のサイドには力のある選手がいるが、J2の戦いではお互いに力のある選手同士での攻防になってくるし、出た選手が戦ってくれると期待している。やはり外で優位性を持たせるためには中での攻防で勝てるかどうか。時間帯によって自分たちの時間もあれば相手の時間帯もあると思うので、流れがいいとき悪いときをしっかり受け入れて、チームとして戦えるようにしていきたい。
選手起用については、自分たちがやってきたことを最も表現できて、その中でいちばん勝てる選択をしたいところだが、連戦3戦目で疲労があるかどうかをメディカルスタッフとも相談しながら決めていきたい。
■MF 8 榊原彗悟
熊本は去年から引き続き、しっかりとボールを保持しながら、サイドにドリブラーがいたりスピードのある選手がいたり、あとはFWにちょっと起点になるような選手だったりと上手さのある選手がいる中で、攻撃の形としてサイドを起点にしてくるところがあるので、しっかりと警戒しなくてはならない。熊本は守備もある程度ハメてくると思うので、目の前の相手に負けないことが大事。
熊本は去年までは、まずはボールを大事にすることを最優先していたと思うが、今季はそこに縦の速さといったところがプラスされている。あとは守備のところもしっかりと整理してくると思う。こちらも相手どうこうより自分たちのサッカーをするだけ。これまでの3試合に比べると相手のレベルも少し上がると思うので、どれだけ通用するか、まずは自分たちに焦点を当ててやっていきたい。
片野坂監督は、自分をしっかりと評価してくれた監督の1人だし、僕を大分に連れてきてくれたので、本当に恩がある。その恩に昨季、結果で応えられなかったのはすごく申し訳なく、今節は違った形にはなるが、もっと成長した部分を見せて恩返しという意味で勝ちたいと思う。
■FW 21 有働夢叶
滋賀戦の前半は、コンディション的にも初めての連戦でナイターゲームというところもあって、体の重さを感じていたのだが、ゲーム展開がより自分たちを苦しめたと思う。ただ、前半途中からピッチの中で起きている問題に対して選手同士でも話し合い、ハーフタイムにもヨモさんからいろいろフィードバックがあった中で、自分たちでも改善策を出しあった。起きている事象に対してピッチの中で喋れて、自分もそこの会話に入れているところは昨季と違ってちょっとずつ成長している。試合を読む力をつけて、変化に対してちょっとずつ対応できているかなと感じる。
熊本は非常にいいサッカーをしている。サイドに脅威的な個があり、そこからの連係も気をつけないといけない。こちらにもサイドにはいい選手がいるし、こちらが押し込むことが多ければ守備の時間は減ると思うので、そこに対してどういう連係でどう崩していくかというところ。今季はそういう連係のところを高めているので、昨季とは違うところを見せられたらと思う。
個の能力が高い熊本に対しては、先手を取られると一気に食らってしまうので、まずは球際で負けないことが大事。個々の勝負で無理なら組織で崩すところは今季トレーニングで高めてきているので、あとはバイタルエリアに入ってからのクロスの質や、クロスへの入り方の質が必要。滋賀戦ではヒョンくん(キム・ヒョンウ)が一発で決めてくれたが、ああいったチャンスを増やすことができれば絶対に点は取れると思うので、まずは先制点を取れるよう、スタートから勢いを持っていきたい。


