攻守を再整理。組織力を取り戻して好調・鳥栖に挑む

立て続けに負傷者が出て戦力が入れ替わる中で多彩なスタイルの相手との対戦が続き、始動から一貫して培ってきたものを表現できなくなって現在3連敗中。攻守で戦術を再整理して挑む今節こそ、湧き上がる力を取り戻したい。
攻守両面で戦術を再整理
第4節の途中でキム・ヒョンウ、第6節に向けてのトレーニング中にパトリッキ・ヴェロン、そして第6節の試合中に清武弘嗣。開幕3連勝のキーマンとなっていた攻撃陣3人が立て続けに負傷離脱して前線の選手起用がスクランブル状態に陥って以降、チームは苦しい戦いを続けている。
キムによるハイプレスのスイッチとボールの収まり、ヴェロンの巧みなポジショニングでのパスコース創出と攻撃の創造性、そして後半の切札・清武の相手に傾きかけた流れを再び引き戻して勝点奪取に繋げる力。これらは今季から新体制となったチームが勝点を積みながら戦術浸透と組織熟成を進めていくための大きな役割を担っていた。代わりに出場したメンバーもそれぞれのストロングポイントで貢献してはいたが、やはり経験値の差や周囲との連係の未熟さなどが徐々に組織全体の負荷に繋がり、大量失点する試合が続いていた。
この事態を受け、今週は攻守両面で戦術を再整理。もとより四方田修平監督は、個の力量は生かしながらそれに依存しない組織を目指しており、若手育成も含めて現戦力で力を発揮できるよう、トレーニングで落とし込んだ。今節はもう一度、湧き上がる力の発露へと仕切り直しだ。
昨季のフォメに戻し調子を上げた鳥栖
小菊昭雄監督体制2年目の鳥栖は、今季は4-3-3でのポゼッションスタイルを浸透させようとしていたが、それがなかなか機能せず、第5節からは昨季採用していた3-4-2-1へと陣形を戻した。第5節の山口には0-2で敗れたが、第6節からは北九州、滋賀、鳥取に3連勝。一気に調子を上げている。
前節の鳥取戦では守護神・泉森涼太が前半早々に負傷して交代を余儀なくされるアクシデントに見舞われたが、急遽ゴールマウスを守ることになった今季加入の松原颯汰がファーストプレーでビッグセーブしてペースを掴み、自慢の攻撃力で鳥取の堅守を打開すると2-0で勝利した。
鳥栖の高い攻撃力を牽引するタレントたちには、集中を切らさず対応したい。前節はこれまで出場を重ねていた塩浜遼がメンバー外だったが、1トップ酒井宣福をターゲットにサイドから力強く攻め、迫力をもってゴールに迫り続けた。昨季からは大きく戦力が入れ替わったが、熊本からの塩浜と豊田歩、山形からの坂本亘基、徳島からの玄理吾、今治からの弓場堅真ら実績豊かな新戦力を多く迎え、多彩な選手起用が可能な編成となっている。
そんな鳥栖に対し、今節の大分はどれだけチームとしての力を示せるか。勝つ力を奪還するために、組織としての一体感と個々の集中力が問われる一戦だ。
試合に向けての監督・選手コメント
■四方田修平監督
鳥栖は戦い方を変えて手堅くなった。今節はそれに対して、いま自分たちが狙いとするところが出せるかどうかがポイントになる。ここ最近、失点が多い中で、テクニックのある選手を擁する相手の攻撃力を、耐えるのではなく奪いにいくところをどのくらい作れるか。もちろん耐える時間も出てくると思うが、そこではしっかりと耐えきれることが大事。
攻撃では、鳥栖も前から守備をしてくる中で、自分たちがテーマとしているような場面をどのくらい出せるか。90分の中ではいろいろな時間帯があるが、勝ち切るための一体感を表現できるか。試合では運や流れも大事になるので、そこもどう左右するかという意味で、自分たちに転がってくるように、やれることを出来る限りやりたい。
■GK 22 ムン・キョンゴン
ヒョン(キム・ヒョンウ)が離脱してからチームはだいぶ苦しんでいて、守備に回る時間が多くなってしまい、失点も多くなっている。前節の山口戦の前半も、もうちょっとピッチの選手で修正できるところはあったと思う。失点のところは個人のミスもあったし、自分としてももったいない失点をしたと思っている。ハイプレスに行くときにはもうちょっと後ろのラインを上げさせてコンパクトにしたかったのだが、そうやってリスクを負ったところを相手が上手く使ってきた。スルーパスが入ったときに自分がケアしようと思いながらやめてしまった場面があって、もったいなかったと反省している。
鳥栖は得点も失点もクロスからが多い。自分たちもクロスからの失点が多くなっているので、まず守備ではクロス対応、攻撃でもクロスからの得点を狙えばいい試合になるのではないかと思っている。クロス対応にしてはもう少しチームで合わせていきたいと考えているところがあるので、しっかり準備したい。


