DF 34 藤原優大「自分の価値を出すことがチームのためになると思って」

——試合を振り返って。
ゲームプランに沿った最低限の結果だったと思う。
——アウェイでの大宮戦以来の先発だったが。
3ヶ月ぶりのスタメンだった。スタメンの可能性があるかなと練習の段階から感じていたので、違いを出そうと思った。最近はここまでリーグ戦のプレー時間は45分間と限られていたので、今日は長い時間出る中で、自分の価値を示すことにフォーカスし、それがチームのためにもなるのではないかと思って、気合を入れて試合に入った。
——どういったところを意識しながらプレーしたか。
スライドのところだったり、最後の部分で守りきるところは、デル(デルラン)とペレ(ペレイラ)が90分出た中でもちゃんとやっていた。もうちょっと詰められるところももちろんあるのだが、ムンくんも含めてひさびさに組んだ割にはよくコミュニケーションを取ってプレー出来た。デルとペレは前に強いというよさがあるので、出来るだけ後ろにポジションを取らせないように自分がカバーしていた。
ムンくんとも話したのだが、やはり大宮は3位だし、もちろん勝点3は欲しかったが、後ろは無失点で連敗を止めることを最優先してこの試合に入ったのが、結果としてはよかったのではないかと思っている。
——前回先発したアウェイでの大宮戦とは全く違う戦い方だった。どう捉えて入ったか。
前回は、試合の入りから相手がプレスに来れないような立ち位置をこちらが取った。天笠さんが下りたりノムくん(野村直輝)がいいところに立っていたり。そのときは(野嶽)惇也くんが右CBで、相手も違っていたりといろいろな要因があって、特に前半の45分はボールが上手く動かせた。
今節はそのときと同じようになるとは思っていなかった。この暑さなのでボールを持ちたかったし、自分の中では前回のようにやりたいと前回のいいイメージを持って入ったのだが、やはりそんなに上手くいかない中で、途中から割り切ってプレーするよう判断した。
——離脱している期間にチームの戦い方も変化した。改善点をどう見ていたか。
試合を見ながらずっと考えていた。クリアするばかりでなくそこで1本パスを繋げばとか。まあリスクはあるのだが。あとはやはりラインの押し上げ。単純に後ろがキツくなった中の早い押し上げが必要だった。ボランチに2、3m前にポジションを取らせれば、前線の選手もちょっと前に出られたりする。そこは見ていて、でも実際にやったらキツいんだろうなと、見ている自分の気持ちとプレーしているキツい選手の気持ちも汲み取りながら、いろいろ考えていた。
——実際に藤原選手が持ち上がるなどによってラインが押し上がった部分があったと思うが。
そこはそれほどイメージしなかったし、プレー中も運ぶのが有効だと強く思っていたわけではなかった。ただ、押し上がらずに前線にも人がいなかったので、自分がその状況の中で運んだというだけ。
——スタートのメンバーと途中交代のメンバーでタイプが変わったが、戦い方としては。
変えてはいない。今日はミドルブロックを組みながら、中を開けずに入らせない。外回しにさせてゴールを割らせない中で、奪ったら出ていく狙い。それは90分間変わらなかったし、特に(屋敷)優成とかコサくん(小酒井新大)とか(池田)廉くんとかが入ってからは大宮も前に出てきた中で、カタさん(片野坂知宏監督)のプランに従ってみんなプレーしていたと思う。
——やっと復帰できて、ここから自分の長所をどういうふうに出してチームを引き上げていきたいか。
いま出ているCBの中だったら、縦に差すところや運ぶところ、カバーリングのところは周りになくて自分にあるものだと思うし、そこでどれだけ勝負できるかだと思う。いまチームの後ろにないものを自分が出していく。もちろんそれはいちばんは自分の存在価値を高めるためで、今年は特に自分のテーマでもある中で、そうやって自分がいいプレーをすればチームのためになるのではないか。
とにかく今節は無失点が目標で、無失点で連敗を止めるために堅く堅く行こうという試合だった。僕の本音としてはもっとリスクを負ってボールを動かしたいのだが、負傷離脱して休んでいて考えたのは、やはり試合に出ないと意味がないということ。監督が提示してくれた枠の中で自分のよさを出すということに関して、この6月までの自分の中でちょっと反省がある。ちゃんと監督の示す大枠の中で自分の長所は出せるはずだし、出せると思っている。これからもそうしていきたい。
