【記者会見】下平隆宏監督「上位にいるチームがしてはならないゲームだった」

 

非常に厳しい結果になった。アウェイの気温の高い中、大分の多くのサポーターが来てくれたにもかかわらず、彼らの思いに応えることが出来ず、試合後にはかなり叱咤激励されたが、本当に不甲斐ないゲームをしてしまったと思う。上位にいるチームがしてはならないゲームだった。

——相手に研究されてもいたと思うが、立ち上がりから相手にカウンターを多発され、前半途中で立ち位置を修正。後半からはシステム変更したが試合の狙いと修正の意図を。

ワイドに開いた3トップのチアゴとイサカと藤本くんのところで、われわれの守備はリスクを負って前からプレスをかけ、後ろは同数でも守れるというところでスタートしているので、多少ピンチになるのは織り込み済みではある。それでも前で引っ掛けたいしリスクを負った守備をしていきたいというのがあった中で、そこが失点につながってしまった。

それよりもどちらかというと攻撃のところで少し停滞気味というか、攻撃の形が作れずボールの失い方が悪くてカウンターを食らってしまったというのがまず1点目。どうしてもワイドに開いている3トップのところでボールを収められてしまうので、前半途中から茂を落とし4バックにした。それによって少しカウンターを受ける要素が減ったかなと思って見ていたのだが、前半終了間際のセットプレーからの失点が、われわれにとって重くのしかかった。1失点でおさまっていれば、後半取り返せるし逆転も出来るというメンタリティーで行けたと思うのだが、あの失点がかなり大きかった。

——立ち上がりから丁寧にポゼッションしようとする意識があるように見えたが、この暑さも計算してのことか。

もちろんそこは選手たちが考えているところでもあるので、われわれのビルドアップのところも含めて選手たちがボールをしっかり握りながら前進しよう、自分たちの時間を増やそうというのは考えていたと思う。

——終盤に2トップにしたと思うが、2トップのストロングが出なかった。

いままであまり2トップはやっていなかったのと、いままで紅白戦では（宇津元）伸弥とサムエルは相手役で2トップを組むことがあったので、そういう意味でもトライしてみたのだが、2人のコンビネーションという部分ではまだまだ単発な部分が多かったという印象。

——敢えて次につながる収穫を挙げるとすれば。

今日はもともとミーティングで、暑さや連戦ということを考慮して早めにカードを切るよと選手たちに伝えてあった。いい意味でカードを早めに切りたかったのだが、メンバーが少し固まりつつある中で、長い時間ひさしぶりに出たメンバーも含めて、コンディションやゲーム勘を取り戻せたかなと。特に（町田）也真人はいいテンポでゲームが出来ていたし、そういう部分では収穫はあったかなと思う。

——心身両面でダメージのある試合だったと思うが、次に向けて立て直しは。

まず今日の敗戦をしっかり受け止めなくてはならないが、まだちょっと整理がついていないところも実際あって、失点の仕方もそうだし、中で選手が思っていたメンタリティーの部分もそうだが、いろんな意味でダメージが大きかったと思う。これをしっかりリカバーして、次にホームで長崎と大きな6ポイントゲームが待っているので、どれだけメンタルを切り替えて次のゲームにポジティブに迎えるかがカギになってくる。今日のゲームはもちろん大きく反省しなくてはならないが、どこまで切り替えていけるかが大事だと思っている。