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勝利へのカギ

【練習レポート】約8週ぶりの全体練習。コロナ禍の影響下も全員が元気に集合

 

5月19日、チームは全体練習を再開した。全選手・スタッフが集まってトレーニングするのは3月26日以来となる。幸いにして体調不良のメンバーはおらず、全員が元気にグラウンドに顔を揃え、練習後には片野坂知宏監督と鈴木義宜、岩田智輝両選手がオンラインで取材に応じた。

 

制限の多い中でもボールを蹴る喜びを味わう

リーグが開催延期を決めた2月25日以降、非公開でトレーニングを続けていたが、新型コロナウイルス感染防止のために活動を休止。さらに外出自粛要請が出されるなどの世情を鑑みて、休止期間を予定より延長した。その間、選手たちはそれぞれに自宅で工夫しながらトレーニング。だが、次第に公園に人が増え、またアスファルトの路面をランニングすることが体への負担にもつながるため、チームは4月27日から「密状態を作らないように」という条件付きで自主トレ用にグラウンドを開放していた。
 
ひさびさの全体練習とはいえ、コロナ禍の影響下。ゴールキーパーを1グループ、フィールドプレーヤーを3グループの計4つに分け、距離を保ちながら時間差を設けて、ウォーミングアップとパス&コントロール、終了後に個別のフリー練習とクールダウンを行なった。

クラブハウスも使用不可。自宅を出る前に検温を済ませた選手・スタッフは、グループごとのテントで着替え、握手やハイタッチもなし。通常は共有するペットボトルも、ナンバリングされ個別にあてがわれた。筋トレスペースは屋外に設置し、トレーナーによるマッサージケアはなし。シャワーは帰宅後で、練習着も各自が自宅に持ち帰って洗濯するルールだ。
 
いろいろと制限がある中で不便さやストレスを感じた部分も否めなかったが、練習後にオンラインで取材に応じた選手たちは、ひさしぶりのトレーニングに明るい表情。キャプテンの鈴木義宜は「やっぱり自分はサッカーが好きなんだと実感しました」、岩田智輝は「SNSなどでやりとりはしていたけれど、やっぱりお互いに顔を見て話すのは大事だなと感じました」と笑顔を見せた。
 
活動休止期間用にフィジカルコーチやトレーナーにトレーニングメニューを組んでもらった選手もいたようだが、基本的には自主トレの内容やペースは選手個々に委ねていたため、「コンディションはバラバラ」(片野坂知宏監督)。脈拍数や表情、ボールタッチの様子などを細かく観察し、「気持ちと体の準備を整えていかなくてはならない」と、まだ時期の決まらない再開へと意識を向けた。

 

今後予想される特殊な状況とその中での戦い

韓国とドイツではすでにリーグが再開されており、いずれもさまざまな条件付きでの開催となっている。Jリーグではまだ再開後の試合運営の詳細は決められていないが、最も影響が大きいと思われるのは無観客試合となった場合だ。「スタンドからの声援がなく、ボールを蹴る音、選手同士の声、監督の指示、レフェリーとのやりとりなどがはっきりと聞こえる中で、どのような雰囲気になるか」と、片野坂監督もいまだ経験したことのない状況を想像する。
 
選手たちにとっても、これまでのサッカー半生で経験したことのないブランクを経ての連戦が予想される。早ければ暑い盛りのリスタートとなるため、コンディション面は大きな懸念材料だ。交代枠が5人に拡大されるとはいえ、それはそれで通常とは異なる采配やゲームプランが求められることになる。
 
「写真撮影がなかったり、ベンチでマスクをしなくてはならなかったりと、どういう状況になるかまだわからないが、とにかく選手たちのメンタル的な不安要素を出来るだけ消して、トレーニングや試合に集中できるようにしなくてはならないと考えています」(片野坂監督)

フィジカル面では調整が必要なものの、新チームに戦術のベースを落とし込んだプレシーズンとは異なり、戦術面では「ゼロからのスタートではないので、グループで合わせていければまた見えてくるものもある」。ただ、連戦の連続が予想されるため、各試合までの準備期間が短く、スカウティングを含めて対相手戦術を十分に落とし込めるかが課題となりそうだ。「狙いどおり戦えるようにできるかどうか。ミーティングでの伝え方なども工夫しなくてはならない」と、指揮官は表情を引き締めた。
 
チームは今後、状況を見ながらトレーニングを実施。依然、難しいシーズンであることには変わりない。「もし今後、無観客試合になったとしても、DAZNの画面越しにでも観る人たちを元気づけられるような試合がしたいです」と岩田。世界が完全に日常を奪還するまでにはもう少し時間がかかりそうだが、段階的に、とにかく前を向いて、ひとりひとりが意識を切らさず過ごしていくのみだ。

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