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今節の見どころ

5連戦の前半は中2日ずつで3試合。2戦目はアウェイで柏と対峙

 

ミラーゲームを仕掛けられ、攻め手を封じられて痛恨の黒星を喫した第31節H仙台戦から中2日。チームはいろいろな状況を乗り越えて、強い気持ちで敵地へと向かう。

 

今節もミラーゲーム予想。克服できるか

試合前日の8日16時、4人の選手の契約満了が発表された。いずれも苦しい時期をともに戦い、J1昇格を掴んだメンバーなだけに、ファンやサポーターからの反響は大きかった。プロの世界では毎年のこととはいえ、チームメイトたちも少なからず動揺しやすい時期だ。新型コロナウイルス禍の今季は、いろいろな意味で例年以上にシビアさを求められる。
 
そんなピッチ外の事情を抱えての、アウェイ柏戦だ。まずは先月、クラスター発生した柏が、無事に戦線復帰してリーグを戦い続けていることを喜びたい。ただ、その影響で試合が延期されたことにより、シーズンラストがこれまで以上の過密日程となってしまっている。対戦相手のこちらも同様で、本来は11月14日に開催されるはずだった第27節が12月9日に延期され、5連戦で今季を終えることとなった。
 
大分は6日に第31節H仙台戦を戦い、0-2で敗戦。4-3-3システムで来ると踏んでいた仙台がまさかの3-4-2-1でスタートし、ミラーゲームで要所を抑えてきたため、攻め手を阻まれ苦しんだ。実際は攻めるには攻めたのだが、ゴール前を固められてシュート数4本に抑えられ、10本のCKはことごとく跳ね返されての結果となった。
 
今節の柏も、4バックと3バックを使い分けて戦っているチームだ。片野坂知宏監督は仙台戦終了後に「この試合を見たら柏さんも合わせてくるんじゃないか」と難しく険しい表情を見せた。仙台戦の経験から今節に還元できるものを得ていればと思うが、中2日でどれだけ修正し、チームで共有して準備できるかが気になるところではある。
 

クリスティアーノも好調な柏

柏は現在、大分と同じ30試合を消化して14勝5分11敗の勝点47で8位。直近の第31節はホーム名古屋戦で、守備で高いクオリティーを誇るチーム同士、堅い試合を演じていたが、ミスからアンラッキーな失点を喫するとそれを取り返せず0-1で敗れている。来季のACL出場権を獲得するにはかなり厳しい状況になったと言える。
 
年明けにはやはりコロナ禍で延期されたルヴァンカップ決勝も控えており、輝かしいタイトルに向けて、リーグ戦でもいい内容の試合を続け、チーム状態を良好に保っておきたいところだろう。
 
第12節の前回対戦では大分の組織的守備がオルンガの連続得点記録をストップして話題となったが、試合自体はスコアレスドローだった。現在の柏は負傷から復帰したクリスティアーノがオルンガといい距離感で前線に並び、その周囲を江坂任がいやらしく動き回って厄介さを増している。守備でも布陣全体において個々のプレー強度が高く、そんな相手とのミラーゲームでどう上回っていくかがポイントになりそうだ。
 
12月のナイトゲームという条件は両軍ともに同じだが、敵地へと赴くこちらは、相手より準備期間も1日短く、いわばディスアドバンテージだらけな状態。この試合のあとにはまた中2日でホーム最終戦となる第32節の札幌戦も控えており、今節は戦力を大幅にターンオーバーする可能性もある。
 
シーズン開始当初に立てた目標を目指し、ひとつでも上の順位へと行くために、勝てるメンバーが選ばれるはずだ。もしもチームを離れることになった選手がメンバー入りするならば、それぞれのプレーのストロングを発揮してもらいたいし、チームメイトたちもそれに応え、ただ純粋に勝利へと走りたい。
 

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