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今節の見どころ

システム変更でバランスを整えた山口。攻撃の質を高めて攻略したい

 

3連戦の2戦目で、今季初の平日ナイトゲーム。遠いアウェイから帰ってきて中3日というスケジュールだが、攻撃面に手応えを感じているチームは、今季2度目の3連勝を目指す。

 

攻撃面に手応えを感じながら迎える3連戦の2戦目

今季初の連戦。今節は3連戦の2戦目で、前節のいわき戦から中3日での開催となる。アウェイいわきへは試合前日、福岡空港から仙台空港へ飛んでのバス移動。試合後にふたたびバスで今度は羽田空港に向かい、北九州空港経由で日付が変わった後に帰り着くというスケジュールだった。
 
翌日はオフ。オフ明けの公開練習日は、いわき戦先発出場メンバーは軽めの調整のみで、サブ組とメンバー外だった選手たちはビルドアップとポゼッションのトレーニングに取り組んだ。試合前日の非公開練習の日に、対山口戦術を確認する流れ。連戦でもあり、これまで試合に絡んでいないメンバーが出場機会を得る可能性もあるかもしれない。
 
前節の試合と移動による心身への負荷がどれだけ解消されたかは気になるところだが、前々節の磐田戦、前節のいわき戦と、攻撃面で手応えの感じられる内容だったことは今後への期待につながる。開幕から黒星は大宮戦のみとはいえ、最初の5試合は苦しい展開を粘り強い守備でしのぎながらセットプレーでの得点などで勝点を積んできたものだった。直近の2試合ではチームが目指している戦い方を体現し、複数得点を挙げての勝利。ここからさらにクオリティーを上げていきたい。
 

3連敗から立て直して乗り込んでくる山口

とはいえ前節は立ち上がりから相手を圧倒し、数多くの好機や決定機を築きながら、前半は1得点のみ。後半は相手の修正に遭い、流れを持っていかれた中で相手の決定力不足に助けられた部分もあった。終盤の失点も続いており、クリーンシートで終えたいところだ。
 
今節、ホームに迎える山口は、現在3勝2分3敗の勝点11で13位。一昨年9月から指揮を執る名塚善寛監督が攻撃志向の強いポゼッションスタイルのチームを育ててきたが、第4節・熊本戦を1-3、第5節・金沢戦を2-5、第6節・藤枝戦を0-3と3連敗。複数失点の試合を重ねたことをきっかけにフォーメーションを変更して守備の安定を図り、前々節は秋田を1-0で完封して4試合ぶりに勝利した。事情は明かされていないが、ここまで最終ラインの顔ぶれは頻繁に変わっている。
 
前節はホームで栃木と対戦し、ボールを握りながら相手の堅守を崩せず先制を許すと、その後の追撃が90+4分にようやく実って1-1のドロー。攻撃色を増すために途中投入したメンバーが得点に絡んでおり、その内容と結果がチームにどのような影響をもたらしたかは気になるところ。
 
昨季まで大分でプレーした小林成豪が左SHで先発出場を続けており、彼らしい攻撃センスをひらめかせながら厄介な存在感を醸している。対戦は楽しみだが、一発にやられないよう気をつけたい。
 
今季初の平日ナイトゲームだが、一人でも多くのファン、サポーターの後押しでホームアドバンテージを演出してもらいたい一戦。ホーム5連勝への道は、スタジアムの一体感からひらけてくる。
 

試合に向けての監督・選手コメント

■下平隆宏監督
 
山口は3試合前までは4-3-3で攻撃も守備もやってという、どちらかというと攻撃に舵を切っているチームだったのだが、失点が増えて3連敗した後、システムを4-2-3-1に変え、ちょっと守備が出来るようなメンバーに変えて、結果が出るようになっている。ポゼッションはしてくると思うので、そこには僕らのハイプレスがハマると思う。油断せず隙を見せずにいければ、いいゲームになるのではないか。
 
■MF 5 中川寛斗
 
今季初の連戦なので、チームの総力戦になることはわかっているし、短い準備期間で相手の分析をして、それを早く選手全員が認知して落とし込むことが必要になる。コンディションは問題ない。連勝も大事だが、いま取り組んでいる課題ややるべきことにみんなが向き合う延長線上に勝利があり、さらにその延長線上にホーム5連勝がある。まずはみんなでしっかりと足元を見据えることが必要。