試合レポート

[試合レポート] 2019/05/25

試合レポート

 上位対決3連戦の初戦はJ1連覇中のチャンピオン。全力で挑むのみ

 

明治安田J1第13節、チームは川崎Fをホームに迎える。ハイクオリティーなプレーを誇るリーグ王者を相手に、どれだけこちらの狙いを表現できるかが楽しみな一戦だ。

 

相手に対策される中で闘う姿勢が求められる

 
前節の清水戦ではスタイルの要所をケアされ、苦しい展開を強いられながらかろうじてドローに持ち込んだ。それから中3日のルヴァンカップはグループステージ突破をかけてアウェイでC大阪に挑み、個々の力量差を見せつけられた形で完敗。片野坂知宏監督はそれぞれの試合後にアグレッシブさの欠如を指摘し、あらためて闘う姿勢を求めた。
 
さらにそこから中3日での今節。ルヴァンカップ出場および帯同メンバーのコンディションも気になるところだ。短い準備期間で、チームは川崎F対策を共有した。
 
開幕からしばらくは調子の上がらなかった川崎Fだが、第5節以降は5連勝を含んで8戦無敗で4位まで浮上してきた。21日にはACLグループステージ第6節でシドニーFCを4-0で下し、残念ながら予選敗退こそ決まったものの勢いのあるところを見せつけた。J1前節は2位・名古屋と対戦し、1-1。連勝はストップしたが、風間八宏監督がその礎を築いたスタイルが本家・風間監督のチームとめまぐるしい攻防を繰り広げ、一種異様なまでの試合展開となった。
 

今季はさらにパワーアップしているリーグ王者

 
ACLとの連戦や負傷者が出たことも関係してか、今季の川崎Fは毎試合、多彩な選手が出場している。それぞれに特長があり、それが組織に生かされているが、いずれも基礎技術や予測・判断能力が高く、どの選手が出てきても強いことには変わりがない。また、今季新戦力のレアンドロ・ダミアンは現在公式戦4戦連続得点中。前節・名古屋戦では途中で負傷したが、ACLシドニーFC戦では激しいプレスからのゴールで好調ぶりをアピールした。
 
連覇中のリーグ王者のハイクオリティーなサッカーに対し、昇格組の大分がどれだけ自分たちのスタイルを表現することができるのか。川崎Fは出てくる選手によって戦術のディテールが変化するため、前もって出来る準備も限られており、ピッチで対峙しながら相手を把握し上回っていく力量も試される。
 
そこで頼りになるのが川崎Fでプロデビューした高木駿の存在だ。ほとんどの相手選手の特徴を熟知しており、今季も古巣の試合をしっかり見て、新戦力についても把握できているという。今節は特に、その細やかな情報がピッチでの対応に生きてきそうだ。
 
この試合を皮切りに、次節はアウェイでFC東京戦、その次はホームで名古屋戦と上位対決3連戦。今季ここまでいちばんの厳しい山場だが、ここで勝点をどれだけ拾えるかは、チームの現在地を確かめる試金石ともなるだろう。「個々の力量差は大きいが、組織力では劣っていない」と片野坂監督。選手たちも口々に、自信とチャレンジャー精神を胸に戦うと話している。
 

練習後の監督・選手コメント

 
■片野坂知宏監督
 
ボールを持たれる時間が多くなる可能性はある。自分たちもボールを持つ戦術なので、勇気をもってしっかりと動かすことができるかということと、相手に持たれているときも我慢強く戦えるか。この2試合は前半の入りが課題になったので、しっかり合わせて入れるようにしたいし、90分の戦いの中で切らさずにやることが大事。攻守両面でコンパクトにして戦う。
 
川崎Fは誰が出ても強く、得点力がある。怖さのある選手が多い。誰が出てくるかによるが、ボールを出せる選手、持てる選手がいて、誰を抑えるかというところもいまは決めることができない。メンバーを見てから変わってくる。前線や中盤に個性のある選手がいるので、それによってというところ。
 
■MF 4 島川俊郎
 
前節はすべてが遅かった。ボールを持ってから考えたり、サポートやタッチ、パスのテンポすべて。自分たちのプレーができればそれほど難しい相手ではなかったのだが、もしかしたら少しの慢心や準備不足が影響したのかと思う。次は気持ちが大事。すごく強い相手だが、一人一人がもう一度気持ちを奮い立たせなくてはならない。崩れるのは簡単なので、ここで気を引き締めて臨みたい。
 
まずはビビらないこと。このタイミングで2連覇しているチャンピオンと対戦することになるのは、試されている気がする。間違いなく難しい試合になるが、ビビらずにプレーし続けたい。相手は誰が出てくるかによって多少対応が変わるが、チームのやり方が変わるわけではない。ピッチに入ってから個々の対応のところで相手の癖を早く見極めて戦う。
 
■GK 1 高木駿
 
今節はどれだけ押し込まれるか、どれだけ自分たちがボールを持ててやりたいことができるのかが楽しみ。自分たちの時間をできるだけ長くしたいが、相手がボールを持つ時間のほうが絶対長くなると思うので、それならそれなりの狙いを出していきたい。個人的なところでは古巣戦なので、成長したところを見せたい。
 
相手は個性のある選手が多く、それを生かしたプレーをしてくる。(中村)憲剛さんや(大島)僚太が出てきたら全然つかまえられないだろう。誰が出ても足元が上手い。前線に誰が入ってくるかによってロングボールが増えたりウラ狙いが増えたりと少しずつ変わってくるが、僕は半分以上、相手の選手の特徴を知っている。それを味方に伝え、ケアしていきたい。
 
相手は攻撃力があるので我慢して守ることが大事。集中力高く守って、奪ったあとにどう攻撃に転じるかで、少しずつ自分たちで保持しながら相手コートに運んでいくという流れになると思う。オープンな展開になると不利かもしれないので気をつけたい。
 
川崎Fは二連覇していて誰が見ても強い。いい意味でチャレンジャーとして立ち向かえると思う。ここのところ難しい状況の相手が続いていたが、自分たちはのし上がってきたばかりのチャレンジャー。また最初の勢いを出して立ち向かっていきたい。上手く行っているときは気持ちが前に前に行っている。驕りがあったわけではないが、もっともっとやらなくてはならないとカタさんにも言われてみんな気づいたと思う。