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試合レポート

新たなチャレンジと、共通の課題。すべてを収穫に変えていけるか

 

前節から先発9人を入れ替えて挑んだ5連戦の3戦目。今季初出場やプロ初ゴールといった選手個々の収穫も得つつ、チームとして足りないものがさらに明確に見えてきた。

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初出場を含め先発9人を入れ替え

前節のホーム熊本戦から中3日。アウェイ連戦となる次節・鹿児島戦までは中2日。そんなタイトなスケジュールで迎えたGW5連戦の3戦目、四方田修平監督は、前節から9人の戦力を入れ替えてスタートした。
 
これが古巣戦となる田中悠也が大分加入後初出場。大卒ルーキーの坂田陸はプロデビュー戦となった。同じくルーキーの山崎太新は第11節・滋賀戦以来の途中出場。小酒井新大と有働夢叶は第8節・山口戦以来、宮川歩己は第6節・宮崎戦以来の先発となった。
 
強い雨の降るミクニワールドスタジアム北九州で、前回対戦の第2節とはシステムを変えている北九州とのミラーゲーム。ここ最近、苦手としている相手のハイプレスをどう剥がすかが、今節も試されると予想された。チームで準備していたのは1トップのキム・ヒョンウをターゲットに、前から来る相手の背後を突く戦い方だった。

 

カウンターにさらされる立ち上がり

だが、やはり相手のプレスにプレー精度を削がれる立ち上がりとなる。3分、ポゼッションする戸根一誓が寄せてきた木實快斗を倒してしまい、早くも福島孝一郎主審からイエローカードが提示される幕開けに。5分にはセカンドボールを繋がれて平原隆暉にシュートを許す。7分には相手陣に攻め込んだところから攻め返され、浮いていた平原にパスを通されると渡邉颯太のシュートの形にまで持ち込まれた。
 
9分には大分が小酒井新大の右CKを木許太賀にショートで繋ぐデザインで、宮川がミドルシュートして枠の上。だが、そうやって攻撃をやり切れなかった場面では、何度も北九州のカウンターにさらされることになった。ボランチの背後で平原に起点を作られ、守備で後手を踏む場面が続く。
 
16分には相手のゴールキックを坂田が強力なヘディングでキムに送り、その落としを小酒井が木許に展開。木許のグラウンダークロスに茂平が走り込んだ。マークにつかれていい形でシュートは打たせてもらえなかったが、これが前半、チームの意図した形だったと見られる。

 

太賀プロ初ゴールで一度は追いつくも…

19分には先制点を奪われた。ボランチの1枚が落ちて立ち位置をずらしながら攻撃を組み立てる北九州に対し、小酒井がタックルして熊澤和希からボールを奪うとキムがシュート。そのこぼれ球を岡野凛平に拾われ、またも平原のロングカウンターを受ける形に。枚数は揃っていたのだが、左に流れていた河辺駿太郎にパスを通され、ゴール右隅を揺らされた。
 
22分には相手ゴールキックを渡邉颯太に競り勝たれ、木實に運ばれてシュートまで。球際で勝てずプレッシャーに阻まれ相手陣まで攻め込んでもロストしてカウンターを受けるなど、劣勢の時間が続く。
 
だが、36分、少ないチャンスを仕留めて同点とした。茂が持ち上がって押し込んだところで山口卓己に託すと、山口はエリア内のキムへと斜めのクサビ。キムが相手を背負いながらやわらかく落としたところでフリーになっていた木許が落ち着いて右足を振り抜いた。木許はこれがプロ3年目での初ゴール。反撃の狼煙としたい一閃だった。

 

伊佐の立ち回りで引き寄せた流れ

その5分後には再びリードを奪われる。中盤でボールを奪われカウンターを受けると、吉原楓人のシュートを一度は𠮷田真那斗がブロックしたのだが、そのこぼれ球を逆サイドで星広太に収められクロス。山口が掻き出そうとして運悪く吉原の足元にこぼれ、そのまま押し込まれた。
 
42分、44分とキムのパワーを軸に追撃する大分だが、キムと戸根のシュートは枠の右。小酒井の浮き球パスを受けた𠮷田の左足シュートは体勢を整えきれず枠の上へ。
 
四方田監督はキムを伊佐耕平に代えて後半をスタート。キムとは異なるタイプの伊佐がタイミングよく中盤に落ちて間で起点を作ることで、大分が流れを引き寄せる。49分には相手のシュートのこぼれ球を収めた伊佐がカウンターを発動し、最後まで食い下がる奈良坂巧をかわして狙うがわずかに枠の右。51分には坂田がゴール前に浮き球を送り有働が右足を振り抜いたが、これも右に逸れた。56分には伊佐の浮き球に抜け出した𠮷田のシュートがファーポストに嫌われる。59分にはカットインした茂から左に流れていた木許のクロスに山口が飛び込むも、相手に阻まれた。

 

三竿投入で最後まで迫力の追撃

62分、増本浩平監督は吉原に代えて生駒仁。星が一列上がり生駒が右CBに入った。69分には両ベンチがともに2枚替え。大分は茂と有働を山崎と有馬幸太郎に代え、北九州は川辺と渡邉を坪郷来紀と永井龍にチェンジした。76分には大分が木許に代えて木本真翔を投入し、有馬が右、木本が左シャドーとなる。激しく追撃する大分は83分、坂田に代えて三竿雄斗を左CBに送り込み、戸根が右CBに回った。
 
三竿が絡んで多くチャンスを生み出すが、北九州も集中した守備でなかなかゴールを割らせてくれない。89分には押し込んだ状態から伊佐と有働がシュートを放ったが、いずれも相手に跳ね返された。90分、三竿のフィードを有馬がエリア内に送るが伊佐が走り込む前に相手に掻き出される。
 
アディショナルタイムは5分。北九州が90+4分に熊澤と木實を井澤春輝と福森健太に代えて時間を使う中、三竿が正確なロングフィードで山崎を走らせるなど最後まで攻め続けたが、ついに追いつくことは出来ず。今季2度目の3連敗となった。
 
ハイプレスの剥がし方やカウンター対応など、メンバーが代わっても同様の課題が出たことは看過できず、チームを挙げての修正が急務となる。一方で木許のプロ初ゴールをはじめ若手の出場経験など、今後に繋げるべき要素も多く得ながら、最後まで追い上げる迫力を見せたことは評価したい。
 
次節は中2日でアウェイ鹿児島戦。移動も含め、タフな戦いが続く。

大雨でもトリサポ約2800名