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試合レポート

髙澤同点弾&伊佐逆転弾。7試合ぶりの複数得点で6試合ぶりの勝利

 

狙いをもって入った前半はその目論見が外れ、相手のプレッシャーを受ける形に。先制を許したが前半終了間際に髙澤のゴールで追いつき、修正した後半に伊佐が逆転弾。7試合ぶりの複数得点で6試合ぶりの勝利を挙げた。

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攻撃の狙いが逆に相手の勢いを引き出すかたちに

互いに決定力を課題とする同士のマッチアップ。湘南は今季終了後に欧州へと移籍する齊藤未月と鈴木冬一を送り出すホーム最終戦ということもあり、相応の思いを胸に臨んだはずだ。
 
その湘南の持ち味とするハイプレスを、大分は立ち上がりから思い切り受けることになった。こちらはこちらで湘南に対して狙いをもってチョイスした選手をピッチに並べたのだが、その目論見は外れてしまったようだ。狙いが上手く表現されていなかったのでチームとしての真意は読めないが、明らかに準備してきたこととは異なる現象が起きているのだろうという推測は出来た。中盤より後ろの回しで前から来る相手を存分に引きつけた上で、サイドの裏を狙う前線3枚へとボールを送り、収まったら岩田智輝や高山薫が前へ出て関わっていく意図だったのかもしれない。湘南のカウンターを警戒するように、ボランチは堅実な立ち位置を保っているように見えた。
 
だが、序盤から縦に速い湘南の勢いが勝り、ピンチに陥る。4分、攻め込む相手をクリアして与えた左CK。松田天馬のインスイングの弾道はそのままゴールへと吸い込まれた。早くも失点かと思われたが、高木駿へのファウルが取られてノーゴールに。10分には相手に動かされるところを野村直輝がカットしたボールがDFラインの背後に抜ける松田のもとへと渡り、ヒヤリとするが三竿雄斗と鈴木義宜、高木が3人で対応。その後も一方的に湘南が攻め込み大分が水際でしのぐ時間帯が続いた。
 
失点は24分。松田の右CKは鈴木がクリアしたが、こぼれ球を大橋祐紀がゴール前へと送り、金子大毅がヘディングでネットを揺らした。

 

CKから髙澤の同点弾。HTに修正を施す

湘南の守備の意識を引きつけながら、狙いの片鱗が見えたのは28分。後ろで細かく動かしたところから岩田が右サイドの裏に髙澤優也を走らせた。ボールは髙澤には渡らず相手にクリアされたが、谷晃生のパスを上がってきた岩田がカットして中へ。ゴール正面の伊佐耕平がまたぎ、その背後で野村がシュートしたが枠の左に逸れた。36分には三竿が前線に送ったボールを相手にクリアされた後で伊佐が拾い、高山がつないで野村がクロス。それを髙澤がバイシクルシュートしたが、谷にキャッチされた。
 
プレスに来る相手を積極的に誘い込む狙いが、相手の球際への寄せの速さや強さに負けて、ただ受けるだけになっていた前半。苦しい展開にピッチでも修正しなくてはという思いはあったようだが、どうしていいかわからないまま時間は進む。このままいいところなく折り返すかに思われた前半終了間際、伊佐が攻めてCKを獲得する。野村の右CKを密集の外へと出ながら伊佐が頭で逸らし、そこへ走り込んできた髙澤が押し込んで、45分に同点に。
 
アディショナルタイムには齊藤のクロスを山田直輝にヘディングで叩き込まれそうになるが、高木がファインセーブ。追いついてハーフタイムを迎えたチームは、刀根亮輔に代えて田中達也を投入し、田中が左WB、高山が右WB、岩田が右CBへと陣取って、いつもどおりのボールの動かし方へと戦い方をチェンジした。

 

修正から逆転への流れに

48分には畑大輝のクロスが流れたところを逆サイドから大橋にシュートされたがクロスバー。こぼれ球を齊藤に打たれ、これは鈴木がブロックした。49分、幅を使って動かした流れから伊佐の落としを長谷川雄志がミドルシュートし、枠の上。52分には谷のキックを中央で髙澤がカットし、長谷川がつないで野村の送ったボールを駆け上がってきた岩田がシュートする形を作った。
 
後半は、長谷川が攻撃に絡む場面が増えたことでサイドでも相手を上回る回数が多くなる。逆転への流れもそこから生まれた。スローインの流れから右サイドで岩田、長谷川、高山が3対3を作ったところから岩田がフィード。相手の背後に抜け出した伊佐は絶妙なライン取りから左足を振り抜く。ボールはポストの内側を叩いてゴールへと転がり込んだ。53分、大分がスコアをひっくり返す。伊佐はすぐさま“さんぺーポーズ”と揺りかごダンスをしながらベンチに駆け寄り、ベンチメンバーも加わってあらためて全員でゴールセレブレーションを披露した。
 
その後も湘南と攻め合う中で、片野坂監督は58分、高山に代えて羽田健人。羽田を右CBに配置して再度、岩田をWBへと上げた。前半から飛ばした湘南のプレッシャーは少し緩くなり、大分がボールを握る時間が長くなる。

 

ポストが仕事しすぎた一戦だったが

69分、伊佐に代わって知念慶がピッチに入ると、1分後には早速、知念がチャンスに絡む。浮き球を頭で裏に流し、抜け出した髙澤が左足を振り抜いたが、ポスト。伊佐の逆転弾のようには行かず枠の外へと弾き出された。71分には知念がエリア内に進入したが、相手に対応されて得点にはならず。
 
73分、湘南は齊藤と山田を石原直樹と三幸秀稔にチェンジ。石原直樹が前線に入り、松田が2列目に下がった。湘南も大分もシュートシーンは築くが、いずれもなかなかゴールに結実しない。終盤に差し掛かるにつれて個々の得点への意欲は強まりつつ、フィニッシュの部分で連係の色が弱まって、それぞれが単独で攻めるようになりはじめた。5連戦の4戦目で疲労も溜まり、もうなりふり構わず得点して勝ちたいという様相だった。
 
90分、足を痛めた島川俊郎を小林裕紀に交代させると同時に、髙澤に代わって町田也真人がピッチに入る。90+2分には湘南が、松田と大橋に代えて柴田壮介と古林将太。古林はトップに入った。
 
町田が絡むことで再び人と人とがつながる。小林裕紀の縦パスから野村がつなぎ、町田が出したパスに小林裕紀が走り込んでシュートする好機も生まれた。アディショナルタイム5分が尽きる頃、町田のクロスを知念が収めて反転シュートするが、相手に当たって弾道を変えたボールはまたもポストに阻まれてしまった。
 
相手もこちらも決定機逸の多かった試合。セットプレーからの失点の課題も継続した。ただ、横浜FC戦以来、7試合ぶりの複数得点での逆転勝利。6試合ぶりの白星を挙げて、今季ラストのアウェイ鳥栖戦へと勢いよくなだれ込む。

元気でよかった

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